【90】もみ

4代目理事長の中川藤一が上梓したもので、日本の百樹木についてのエツセイです。木偏(もくへん)のものを集めています。1986年12月12日に日本経済新聞の1面、春秋にとり上げられ大きな反響を得て、経営者自身の執筆出版の先駆けとなりました。写真はウッドリーム2階に展示してあります木偏百樹。

もみ

もみ


日本特産の常緑高木。高さ50m、直径1.5mにも達す。樹皮は黒っぽい灰 色で粗雑。
材は白色でやや軽軟建築材としては貫等の板類とし て使用される。
この木は大径材が多かったので「モミ板」の市場用語が残っているように梱包用材が多く、色が白く清浄な感を与えるので紅茶用の組立箱や棺桶材、卒塔婆に広く使われパルプ材としても使用する。
樅は深根性で適潤な肥沃地を好み群生する陰樹で森 林下でも生育し、芽ばえて10年くらいは成長は極めて遅く、50年くらいは成長が早い。
100年~150年で枯死するのが多い。
本州岩手県以南、四国、九州、対馬に生育する。
クリスマスツリーとして使われる。
立木を遠くから 見ると栂とよく似ているが近くに寄ると葉が栂に比べて長いのですぐ見分けがつく。
大気汚染に弱いので大都市周辺では大木は枯れてしまう。若木は円錐形だが老樹は広卵状円錐形の樹形を作る。枝は太く水平に 伸び出す。
花言葉は「正直、誠実」。