【48】せん

4代目理事長の中川藤一が上梓したもので、日本の百樹木についてのエツセイです。木偏(もくへん)のものを集めています。1986年12月12日に日本経済新聞の1面、春秋にとり上げられ大きな反響を得て、経営者自身の執筆出版の先駆けとなりました。写真はウッドリーム2階に展示してあります木偏百樹。

せん

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落葉高木。高さ25m、直径1mにもなる。高くそびえ、 木のはだにあらい裂け目があり暗褐色。
枝は太くとげが多い。
千島、北海道、本州、四国、九州、沖縄、朝鮮、 中国にも生育する。
葉は大きく天狗の羽団扇に似ている。
伊豆半島南部では端午の節句にこの葉で粽を包み長 い葉柄でたくみに合わせ目を閉じる。
新葉は食用になるがタラノキに比べるとアクが強く 味がやや劣る。
ハリギリの名は葉の大きいのを桐に見たて枝に針があるのでこの名がある。
北海道が主産地で家具用材などに古くから利用され、 合板用として又、洋風建築材としても多く使われる。
ケヤキの代用に使われる事も多く、器具、船、盆、膳等に使用する。環孔材のため年輪が明瞭である。
硬削などの加工性は割合に容易で、白色系の木材なので板目面には年輪が明らかな模様となって現われ、これが装飾的に利用される。欠点少なく、仕上面は光沢がある。