【33】こなら

4代目理事長の中川藤一が上梓したもので、日本の百樹木についてのエツセイです。木偏(もくへん)のものを集めています。1986年12月12日に日本経済新聞の1面、春秋にとり上げられ大きな反響を得て、経営者自身の執筆出版の先駆けとなりました。写真はウッドリーム2階に展示してあります木偏百樹。

こなら

こなら


( ナラ、ハハソ、ホオソ)、(楢)、落葉高木。
  高さ17m、直径60cmにもなる。
檪よりやや耐寒性があり、北海道南部、本州、四国、九州、朝鮮、中国北部に生 育する。
樹皮は淡灰褐色、堅果はいわゆる“どんぐり”。
この実は年内に熟し、長楕円から楕円形となり、長さ は1.5cm~2cmである。
コナラの亜属は多くが落葉樹であり、ミズナラ、カシワ、ナラガシワ、クヌギ、アベマキ 等がある。
常緑樹では和歌山県の木のウバメガシがある。
ヨーロッパにはヨーロッパナラがあるがこれは大木となる。
そして森の王者として信仰されている。
1936年ベルリンオリンピックの時に優勝者にこの鉢植えが与えられた事は有名である。
檪と共に雑木林を代表する木で材は椎茸を作る原木(ホダ木)にする事でも有名である。
また薪炭材、海布粗朶にも使用される。
普通秋に黄葉す るが若い葉は赤い。
12月には落葉し踏みしめるとカサカサと快い音をたてる。