【13】えんじゅ

4代目理事長の中川藤一が上梓したもので、日本の百樹木についてのエツセイです。木偏(もくへん)のものを集めています。1986年12月12日に日本経済新聞の1面、春秋にとり上げられ大きな反響を得て、経営者自身の執筆出版の先駆けとなりました。写真はウッドリーム2階に展示してあります木偏百樹。

えんじゅ

えんじゅ


落葉高木。
中国原産で、高さ25mにもなる。 初夏黄白色の蝶形の花をつける。中国では記念樹として植えられるが、日本の学校、街路樹にも多く庭園樹にも良い。
材は堅硬、辺材部は黄白色、心材部は茶褐色で上品な色である、お茶の棗にも使われ、クリモノとして愛用されている。
最近のクラフト材や木製ペンダントにも多く用いられている。手斧の柄や建築材としても珍重されている。
漢法では若いつぼみを槐花といい止血薬に、果実を槐実と呼び痔の薬にする。つぼみはまた黄色染料になり、樹皮や莱は粟色の染料に用いられている。互生する大型の葉は、9枚から15枚の奇数個の小葉をつけ、良い緑陰を作る。
我が家の槐にも野鳥がたくさんきて、実をついばんでいる。
「えんじゅ」から「延寿」と書きお目出度い木だからと庭園木や記念樹として植えられる事が多い。