【11】うめ

4代目理事長の中川藤一が上梓したもので、日本の百樹木についてのエツセイです。木偏(もくへん)のものを集めています。1986年12月12日に日本経済新聞の1面、春秋にとり上げられ大きな反響を得て、経営者自身の執筆出版の先駆けとなりました。写真はウッドリーム2階に展示してあります木偏百樹。

うめ

うめ

落葉小高木。奈良朝時代日本に薬用として渡来、中国四川省が原産。
木の高さ6mになるものもある。梅は中国の国花。 茨城県大分県の県木で、また福岡県の県花であもある。
小枝は 緑色。

「桜切るばか梅切らぬばか」の諺がある。 普通花の色によって「白梅」と「紅梅」に分けたり実を取るものを「実梅」、花を観賞するのを「花梅」と分けたりする。
「東風吹かは匂おこせよ梅の花主なしとて春な忘れそ」 (菅原道真) 菅原道真を祭った天満宮の紋所は梅を形どった梅鉢であり、九州太宰府及び京都北野天満宮など多品種の梅が 植えられている。
庭園樹、盆栽に良い。
紀州南部の梅林の開花は早く2月11日の建国記念日には早や芳香をはなち始め、我が家では毎年建国記念の日の休日は親戚一同で花見に行くのが恒例になっていた。
実は梅干、梅酒、梅酢、媒染料等広く使われ、材は堅硬で赤褐色、櫛、珠算の珠、器物に使用、梅の実の熟する時の長雨を梅雨という。