先日、タクシーを利用した時のこと
行き先が説明できず、スマホの画面をみせて、「ここに行ってください」と伝えた。

「今の人は、みんな、そうなんですよね・・・」
「スマホ見せられても、見えないんですよ」と運転手さんに言われ、「はっ」となった。

そりゃ当然だ。

車の中、後ろからスマホを見せられても、小さな画面の中にある地図の文字なんて、そ
りゃ見えないわなと納得しつつ、なんで、住所を直接伝えなかったのかと、自分の気づ
かぬ間に失っていた「何か」に、ショックうけた。

オンライン上での会議や飲み会が重宝される中、それでも、直接の人と人とのコミュニ
ケーションは必要不可欠なもので、天災や、感染症などの人類の驚異に対抗するのは、
結局のところ、人々が力をあわせることなんじゃないかと、それはオンライン上では成
立しないと思っていたけれど。
 
いつの間にか、なんでもスマホで完結する作業に慣れてしまった自分がいた。

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現在、協同組合では、7回目となる中期ビジョンを策定している。

その中で、専門コンサルタントが幾度となく繰り返す言葉がある。

「不易流行」
 
解釈には諸説あるが、蕉風俳諧の理念の一つで、「決して変わることのない不易性と絶
えず変化し続ける流行性は本質的に同じである」という意味で

要するに「古いも新しいも共に大切」と解釈してみる。
 
何かと新しいものに慣れ、流されてしまうこの頃。

世の中が便利になった分、失ってしまった大切なことはないか?

今、問われているような気がする。

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