テニスの4大大会 全米オープンで、大坂なおみ選手が2年ぶり2回目の優勝を成し遂げた。

今大会の前哨戦である大会中に起こった、銃撃事件に抗議し「私はアスリートである前に一人の
黒人女性です」と、「自分のテニスを見てもらうよりも早急に対応しなければいけないことがあ
る」という強い声明と共に予定されていた試合を棄権することをいち早く表明した。

アスリートが政治的な発言をすることは影響力もあるが、反面で大きな批判をあび、スポンサー
を失いかねないリスクを抱えている中で、彼女の意志はぶれることはなかった。
 
結果、その影響力は大きく、同大会を含めアメリカ大リーグをはじめ女子プロバスケットボール
等でも試合が延期となった。

人種差別問題は、想像の範疇を超えるほど根が深い。

彼女が活躍しているテニス界も、かつては白人(特に男性)のスポーツとされていた時代があり現
代のような有色人種も活躍し認知されだしてからの歴史はまだまだ浅い。

自らの立場と役目を明確に理解し、強い意志をもって行動することの覚悟をもって臨んだ大一番。
 
決勝戦までの試合ごとにつけていた人種差別による被害者の名前を記した黒いマスクについて、
繰り返される記者からの質問に対して

「あなたはどう受け止めましたか?」と、いろんな人がこの問題を考えてくれるきっかけになれ
ばいいと話した。

拍手喝采である。

一番は大会に優勝したこと。
そして
彼女の願い通り、世界中の人々が人種差別について考える機会となったこと。
 
もちろん、反響があればあるほど、批判や反論も大きい。様々な意見や考えがあることも承知して
いるけれど。

彼女が投じた一石は、決して無駄にはならないと信じている。

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