新年が明け、松の内が明ける頃、フリーアナウンサーの久米宏(くめ・ひろし)
さんの訃報を知った。
80年代、一世を風靡していた歌番組「ザ・ベストテン」での司会の黒柳徹子
さんとの猛烈な早口と絶妙な掛け合いが愉快だった。
そして、何より印象に残っているのが85年にスタートした報道番組「ニュー
スステーション」
報道番組といえば、敷居が高く関心が薄いことも相まってテレビで見る機会は
多くなかったが、「中学生でもわかるニュース」をキャッチフレーズとして
スタートした番組は、気が付けば、平日の10時の習慣になっていた。
彼の軽妙な語り口が印象深い。
「これってね・・・」と一呼吸おく絶妙な「間」
オーバーなくらいのジェスチャーとリアクションを交え
彼のフィルターを通して、あふれ出てくる言葉の数々は、とにかくわかりやすく
爽快だった。
ニュースを伝える立場でありながら自身の感情や人間くささを隠さず、時には
ゲストとして出演した大物政治家を怒らせたり、歯に衣着せぬ発言は物議も醸
し視聴者からの批判も多く受けていただろうけれど。
賛否両論はあることは重々承知しているが、個人的な感想としてお許しいただき
たい。
今までは、どちらかというと報道されるニュースを他人事として気にも留めてい
なかったことが多かったが、自分事として受け止め考えることができた。
そして、著書にも書かれていたが、
「放送は日常なのだから、観ている人の心が和らぐ、楽しい番組作りをしていかない
といけない。
『面白い』じゃなくて、『楽しい』で十分なんです。」
確かに
今のテレビ番組は、無理に笑わせようとして滑ったり、強引に感動させようとして観
る側をシラケさせる番組が多くて、「楽しい」は感じられないかな・・・。
ともかく
良くも悪くも、今日性を大切に「伝える」ことに信念を貫いたアナウンサーだった。
今、急な解散騒動でバタついている政治家たちを前に
彼なら、番組の冒頭、どういう語り口で視聴者に言葉を発するのだろう。
・・・聞きたかったなぁ。
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